医療機関のお客様より業務用エアコンの洗浄ご依頼がありました。
天井埋め込み型のタイプはご家庭にある壁掛けエアコンとは分解方法も異なります。
この記事ではKURATOTOが作業する上で注意している点などをご紹介させて頂きます。
ご自分でチャレンジされる方の参考になれば幸いです。
ブレーカーを落として電源をシャット
業務用エアコンは三相200Vを使用します。
家庭用と違ってコンセントを抜けば電源が切れるわけではありません。
必ず作業前にブレーカーを落とします。
リモコン画面に表示が何も無ければ電源が落ちていることになります。
外装パネルを外す
表面のパネルを外します。
パネルにはルーバーを動かすための信号配線が基板と繋がっています。
基板のフタを取り必ずルーバー用のコネクターを外してからパネルを下ろします。
基板には、モーターやドレンポンプなどを制御する線が繋がれています。
分解するには全てのコネクターを外す必要があります。
大きさや色で分類されているコネクターですが、メーカーによっては違った場所でも接続できる場合があります。
間違えた所に差し込んだ場合、当然ですがエラー表示で動きません。
自分でわかるように「何個抜いたか?」「このコネクターは基板のどこにささってたのか?」をマジックや画像で残しておきます。
ドレンパンを外す
コネクターを全部取ると上のような状態になります。
この後ドレンパンを外すのですが、垂れ下がっている配線の長さを確認しておきます。
組み立てる際に間違った取り回しをすると、コネクターが基板まで届きません。
外したドレンパンになります。
4本のネジで固定されています。
冷房を使用している時期では、このドレンパンに水が溜まっています。
傾けると床が水浸しになるので、水平を保ったまま慎重に降ろします。
モーターとドレンポンプを外す
ファンを回すモーターを取り外します。
多少重いので落とさないように注意してください。
ドレンポンプも外します。
ネジ類は無くさないようにパーツごとにわけて横に置いておきます。
アルミフィン(熱交換器)がむき出しの丸裸になりました。
これで初めて洗浄することが可能となります。
アルミフィンを支えている金具がサビて腐っています。
腐食が進行するとアルミフィンを支えられず傾きます。
通常は数か所の金具で吊られているアルミフィンがドレンパンで支えている形になります。
kuratotoのお客様でもアルミフィンが落ちているエアコンがありました。エラー表示が出なくても水が垂れてきたり冷えなかったりする症状の場合は疑ってみる必要があります
このエアコンは設置して3年ですが、金具のサビは進行しています。
必要であれば金具の交換を行います。
本体やパーツを全て洗浄します。
外した逆の工程で元通りに戻して完了となります。
エアコンは汚れるもの
エアコンはその構造上、汚れは避けて通れません。
空気清浄機など外気を吸い込む装置はすべて同じです。
医療現場や飲食店ではルーバー付近にホコリやカビで汚れているエアコンをたくさん見かけます
勤務されているスタッフは気づかないものですが、外から来た患者さんやお客様は何気に良く見ています。
面倒でもフィルターくらいはマメに掃除をすることをおすすめします。
KURATOTOでは外装パネルだけの洗浄も行います。フィルターとパネル、ルーバーの隙間から見える部分のカビなどをキレイにするだけでも清潔感は違います。