【クルーザーのDIY】内装や雨除けやクッションの張替え

クルーザーのデッキからキャビン繋がる所に雨除けカバーを制作

お客様よりクルーザーの雨除けカバーのご相談がありました。

KURATOTOは何でもやりますが、船舶関係は経験不足です。

お客様もKURATOTOが専門でないことは承知のこと

根拠のない自信がふつふつと湧いてきます。

引き受けるKURATOTOも怖いもの知らずですが、依頼するお客様もチャレンジャー!

そんな訳でDIYでチャレンジされる方にはまったく参考にならないかも知れませんが、当店の備忘録として記事にさせて頂きました。

雨除けカバーの型取り

作り替えの場合は既存品を型取りするので簡単です。

しかし今回は新しく作るので現場で型取りをしなければいけません。

先ずは寸法に合わせてブルーシートで原寸大の型取りを行います。

カバーした状態でも出入りが出来るようにファスナーで開口部も作ります。

サイド側も雨が入らないようにカバーが必要です。

型取りからボートカバー用の帆布の裁断

雨除けカバーは幅4mX高さ1.7mの大きさになります。

ざっと6畳江戸間くらいのサイズです。

このように大きな1枚モノの生地はありませんので分割して縫製することになります。

出入りするところを中心起点に生地を裁断します。

次に両サイドに生地を繋げて縫製します。

生地は余裕を持った大きさで縫製します。

両端は羽のようにクルーザーの両サイドを囲う部分になります。

5枚の生地を縫製して上から型取ったブルーシートをのせて原寸の裁断を行います。

カバーの構造と仕上げ

広げるとやっこ凧の形になります。

カバー周囲は強度を出すために同じ生地を8cm幅くらいに長細く切って二重の補強を行います。

補強した周囲をさらにバイアステープで縁取って縫います。

ひたすらミシンがけです。

あまりにもデカいのでどこを縫ってるのか?

わからなくなりました。

カバー上面にはステンレスのハトメを数か所取り付けます。

側面とデッキに接する面はステンレスホックを取り付けました。

船体側にはあらかじめホックを止めるゲンコ(メス)がビスで固定されています。

現地で位置を合わせながらステンレスホックのバネ(オス側)を生地に取り付けします。

カバー作成に使用した材料(参考資料)

*ボートカバーの生地/朝日加工KTS735(ブラック)

難燃性で撥水加工されたモダクリル100%の生地です。

*ファスナー/ビスロンオープンファスナー10番 両面スライダー(ブラック)

1.8mを2本使用。

*カバーのエンド処理/耐候性アクリルリボン CINTA EXTRA(ブラック)

カバーの縁取りに使用します。

*ファスナーのエンド金具/YKKビスロン10VS

ビスロンファスナーを任意の長さにカットした後の端処理に使用。1本のファスナーで2個必要。

ステンレスハトメ#25

ハトメは#20、#23、#25のようにサイズがわかれています。

テントやシェードに使われる内径が大きめのハトメをアイレット、装飾品など小さい内径をハトメと呼んでいます。

*ステンレスホック7050

#7050はリングホックの品名で、はめ込んだ時の保持力が高い。

#7050よりも大きい#7070や#7080などの種類があります。

カバーの縫製材料その他

*糸/エステルボンドミシン糸8番(ブラック)

撥水加工をしてある糸なので縫い目から水の侵入を防止できます。

*針/オルガン針DBX1 #18工業用

太い糸には太い針を使います。

ファスナー押さえ

ファスナーを縫い付ける時に使います。

ボタン打ち棒と打ち台

ステンレスホックを取り付ける道具です。

ホックの材質がサビに強いステンレスなので硬いです。

打ち棒や打ち台を安価な物で代用するとキレイに出来ません。

厚みのない打ち台ですと、プレートの方が曲がってしまいます。

ハトメ打ち器と穴あけポンチ

ハトメを取り付ける際に生地に穴をあけるためにポンチが必要です。

ハトメは内径9.5mmを使用したので、ポンチはひと回り小さい9mmで生地に穴を開けます。

クルーザーの内装とクッション張替え

一緒に天井や側面のレザー張替えも行いました。

上の画像はレザーを剥がしてFRPの状態です。

船内のつくりは特殊です。

住宅と違ってカーブが多いですし、場所によっては真っすぐに立てないので中腰での作業になります。

温度変化も激しいですから、過酷な環境に耐えうる仕様が要求されます。

クッション関係も張替えました。

パズルのように船艇に合わせた色々な形があります。

ビニールレザーはシンコール オールマイティを使用しています。

耐アルコール、耐防汚性に優れたレザーです。

ウレタンチップも傷んでたものは交換です。

8cm厚のウレタンチップを使用しました。

へたらないように弾性は硬めのモノをおすすめします。

今回の作業に関してはわからない事がたくさんありました。

「わからないことは人に聞く。」

色々と教えて頂いた専門家の細木テント様には大変お世話になりました。

この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。

KURATOTOはDIYチャレンジする方を応援します。

すべてに精通していませんが、ご質問などがあれば気軽に問い合わせください。