クリニックのお客様より掲示物を増やしたいのでボード作成のご相談がありました。
ご要望は少しオシャレなボードです。
しかしkuratotoに美的センスは皆無でございます。
はて?どうしよう??
マグネットボードを活用して好みのクロスを貼り付ける!
ホワイトボードやコルクボードの掲示板は良く見かけます。
ホワイトボードは光を反射して掲示物が読みにくい。
コルクボードは使っているうちにピンが外れやすいので床に落ちると危ない。
- 掲示物を目立たせたい
- マグネットで固定する
- 外枠のないお洒落なファブリックパネル風
- サイズは900mmX600mmを6枚
- サイズは700mmX400mmを4枚
市販品でも大きなボードは結構なお値段なので、だったら好みの柄で作りたいとの事でした。
磁石で固定する方法としては三つ考えられます。
- マグネットシートの活用
- スチール板の活用
- ホワイトボードの活用
マグネットシート
マグネットシートは多極性(S極とN極が混ざってる)の磁石にフィルムが貼ってあります。
カットも簡単で加工し易いのですが、掲示物を留めるマグネットの極性とシート側の極性が合わないと磁石はくっつきません。(付いたとしても磁力が弱い)
スチール鋼板
薄いスチール板(鋼板)は問題なく磁石が付きますが、土台にスチール板を貼って、さらにその上にクロスを貼るとなると・・・。
試作してみたのですが重量やコストも考慮すると今一でした。
市販のボードは反り防止やスチールの切り口が危ないので木枠やアルミ枠で周囲を固定しています。
今回はファブリックパネル風なので枠を付けられません。
ホワイトボード
市販の軽量ホワイトボードは発泡ポリスチレンにスチールが貼ってあります。
大量生産で品質も安定しているのでホワイトボードを分解して制作することにしました。
土台の厚さと重さと強度のバランス
ホワイトボード単体では900mmX600mmサイズでも1kg以下なので軽量です。
問題は貼り付ける土台をどうするか?
壁に掛けるので出来るだけ軽量化を図りたいですが、ボードが反らないように強度も必要です。
制作するサイズは大きいタイプが900mmX600mm。
試作の結果、厚さ3mmのべニヤと15mm角材で土台を作ることにしました。
ホワイトボードの木枠を分解します。
発砲ポリスチレンの片面に薄いホワイトボード(鋼板)、裏面にコルクが貼り付けてあり厚みは9mmあります。
周囲の木枠はボンドで固定されてました。
剥がす際にポリスチレンが欠けてしまうのでパテで補修します。
角材とべニヤ+ホワイトボードで総厚さ27mmなので出っ張り感は気にならない薄さです。
ホワイトボードと土台を貼り合わせます。
その上からクロスを貼り付けて完成です。
簡単なようですが簡単です。
ただ今回の素材はクロスなので貼り直しが出来ません。
べニヤ板とクロスを貼り付ける強力両面テープによって、貼り間違いで剥がそうとするとクロスが破れてしまいます。
傾きやシワが入らないように一発勝負で決めます。
取り付けにはノックダウン金具というものを使用しています。
ボードを外す場合は垂直方向に少し持ち上げます。
通常はロックされているので簡単に外れることはありません。
好きな素材を選べるマグネットパネル
実は依頼品を作る前に多くの試作品にチャレンジしました。
相手が頭の中で描いている物に限りなく近づける、つまり具現化しなければ残念な結果に終わってしまいます。
サイズや表面に貼る素材もいろいろ試しました。
ファブリックやダイノックシート、和紙やクロスなど貼ってみましたがどれも問題ありません。
ネオジウム磁石ならA4コピー用紙20枚でも大丈夫なので、鍵とかキーホルダーも余裕で掛けられます。
飽きたり雰囲気をかえたい場合は張替えも出来るのがファブリックパネルの利点です。
今回はファブリックパネル風マグネットパネル作成のお話しでした(終わり)